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トップ>達人紹介コーナー>お酒>第11回 です。

達人紹介コーナー

 リキュール、どこか甘美な誘惑を漂わすこの響き。
 新しい年、いつものお酒を少しはなれて、甘い誘惑に酔ってみてはいかがですか?



◇まずはリキュールとは何か?
リキュールとは、スピリッツ(蒸留酒)に薬草や果実、草根木皮などの香味成分、いわゆるエキスやフレーバーを配合して、香り高く、きらめくような色合いに仕上げられたお酒の総称です。「液体の宝石」と呼ばれ、美しい色合いをもつリキュール。そのまま味わうことはもちろんですが、カクテル作りには欠かせないものです。
またオレンジ・キュラソーなどのように、お菓子作りに使われるリキュールもあります。
本来は、スピリッツ(蒸留酒)にエキスやフレーバーを加えたものをリキュールと呼びますが、日本の酒税法上では、醸造酒を原料としたものや缶入りのカクテル類などもリキュールと表示されています。


◇リキュールの分類
リキュールは、その原料から薬草/香草系、果実系、ナッツ/核/種子系、特殊系の四種類
に分類されています。
また、製法で大きく分けると、浸漬法、蒸留法、エッセンス法と分類されます。
それぞれの特徴を簡単にまとめてみると・・・。

・薬草/香草系

薬草/香草系のリキュールに使われるハーブやスパイスなどは、最も重要な原料といわれます。これらの原料がなければリキュールは作れない、といってもいいほどなのです。錬金術から生まれたリキュールの原型であり、中世では薬として飲まれていたリキュール。その多くはこの薬草/香草系であり、歴史あるリキュールといえます。

・果実系
オレンジやチェリー、カシスなどに代表される果実系のリキュール。薬草や香草の薬用効果よりも、香りや味に重点をおいたものが果実系リキュールといえます。生産量や種類も多く、カクテルやお菓子作りには欠かせません。

・ナッツ/核/種子系
果実の種子、核、ナッツ類、コーヒー豆、カカオ豆などを原料としたリキュールです。いずれも濃厚な香りや味わいが特徴で、食後酒として楽しむことが多いものです。

・特殊系
3種類の原料に当てはまらないものは特殊系リキュールと呼ばれます。例えば、その代表的なものがクリーム・リキュールです。これまでは、アルコールとクリームを一体化させることは難しいことでしたが、技術の進歩が、こうした新しいタイプのリキュールを生み出すことになったのです。


次に、製法の分類をみてみましょう。

・浸漬法
リキュールの製法では、最も古くから行われていた方法に「浸漬法」があります。これは蒸留酒のなかに原料を漬けておく方法です。アルコール度の高い蒸留酒に漬けることで、味や香り、色を抽出するのが容易になります。
梅酒もこの「浸漬法」にあたりますね。

・蒸留法
種子や、根などから成分を抽出する場合は「蒸留法」を用います。スピリッツに果実やハーブを浸漬してから蒸留する方法であり、または原料に蒸留蒸気を当てて、成分を抽出したりします。

・エッセンス法
現在では、味や香り、色の化学成分だけを取り出して作る「エッセンス法」も使われています。スピリッツに、天然または人工のエッセンスで香りや甘みを加え、着色します。

リキュールは、単一の製法のみではなく、こうした製法を組み合わせて作るのが一般的です。


◇それぞれ、代表的なリキュールは?


長い名前などもあり、わかりにくいかと思いますが、ぜひ、美味しいリキュールを見つけるヒントにしてください。


○薬草/香草系のリキュール

豊富な薬効とスパイシーな香草風味。
中世ヨーロッパで錬金術の賜物として生まれ、リキュールの始まりといえます。

・ヴェール・シャルトリューズ(Chartreuse)アルコール度40度/エキス分33%アンゼリカ、クローブ、コリアンダーをはじめ130種類もの薬草類が原料。
フランスのシャルトリューズ修道院で作られ、現在は製造が委託されているが、その配合はいまだに修道士によって行われ門外不出だそう。

・リカール(Ricard)アルコール度45度/エキス分2%以上
南仏プロヴァンス生まれ。リコリスから生まれる独特の風味がある。
20世紀初めに発売禁止となったアブサンに似せて作られた、
こうしたアニス風味のリキュールは、「パスティス」といわれる。水で薄めて飲むのが一般的。

・サンブーカ(Sambuca)アルコール度42度/エキス分36%
イタリア、フィレンツェ南部のサンブーカ村特産。エルダーの花を主原料にしたリキュール。
スパイスやオレンジの花を配合し、アニスのような香りが特徴。

・カンパリ(Campari)アルコール度24度/エキス分19%
ほどよい苦味と爽やかな甘さ。ビターオレンジの果皮を主原料に、キャラウェイ、コリアンダーなど30種類以上のハーブを用いている。カンパリソーダはあまりにも有名。

・ベネディクティンDOM(Be'ne'dictine DOM)アルコール度40度/エキス分35%
中世フランスのベネディクト派が造ったリキュール。その歴史は最古といわれる。
27種ものハーブが複雑な味わいを生み出して、重みのある甘さが特徴。
D.O.M.は「Deo Optimo Maximo」の略で「至高至善なる神へ捧ぐ」という意味。

・イエーガーマイスター(Jagermeister)アルコール度35度/エキス分15.7%
ドイツ語で「ハンターの守護聖人」という意味。
56種類のハーブにフルーツ、草根木皮をブレンドした豊かな香りが特徴。

・ヴェルヴェーヌ・ヴェレ(Verveine Velay)アルコール度40度/エキス分26%
クマツヅラの葉(ヴェルヴェーヌ)のほか30種のハーブが配合されている。
グリーンとイエローがあり、グリーンは引き締まったドライタイプ。
イエローはまろやかな甘みのマイルドタイプ。

・ガリアーノ(Galliano)アルコール度35度/エキス分33%
バニラの甘い芳香をベースに、ミント、アニスなど40種のハーブをブレンド。
ボトルはローマ寺院のコリント式の円柱をヒントにしているそう。

・ストレガ(Strega) アルコール度40度/エキス分18.9%
サフランの黄色、バニラの甘み、柑橘系の爽やかさにアニスの個性が溶け込む。

・アニゼット(Anisette)アルコール度25度/エキス分45.4%
アニスを中心に、ハーブやスパイス類にレモンやオレンジの果皮の香りを加えたリキュール。

・ドランブイ(Drambuie)アルコール度40度/エキス分35%
ゲール語で「満足できる飲み物」という意味。英国を代表するリキュール。
40種類以上のスコッチウイスキーをブレンドし、ヒースの花から集めた蜂蜜、ハーブを配合。

・アイリッシュ・ミスト(Irish Mist)アルコール度35度/エキス分21%
アイリッシュ・ウイスキーに蜂蜜、オレンジ果皮、10数種類のハーブエキスをブレンド。


○果実系のリキュール

・オレンジ
オレンジのリキュールのことをキュラソーと呼びます。
無色のホワイト・キュラソー、琥珀色のオレンジ・キュラソーが代表格です。

・ホワイト・キュラソー(コアントロー、トリプルセックなど)
・コアントロー(Cointreau)アルコール度40度/エキス分27%
主原料はビター・オレンジとスウィート・オレンジの果皮。
さらにオレンジの花からもエッセンスを抽出して、上品な香りが漂う逸品。

・オレンジ・キュラソー(グランマニエ、オレンジキュラソーなど)
・グラン・マニエ コルドン・ルージュ(Grand Marnier Cordon Rouge)
アルコール度40度/エキス分21%
オレンジ・キュラソーの代表格。「コルドン・ルージュ」は赤いリボンの意味。

・カラー・キュラソー(ブルー、レッド、グリーンなど)
・ボルス・ブルーキュラソー(Bols Blue Curacao)アルコール度24度
透明のホワイト・キュラソーに色素を加えて作られる。
そのために、色素成分による苦い味わいのものが多い。

・マンダリン(マンダリン・ナポレオン、バロン・ヴィクターなど)
・マンダリン・ナポレオン(Mandarine Napole'on) アルコール度38度/エキス分25%
中国原産のマンダリン・オレンジを原料とするオレンジリキュール。
キュラソーと比較して苦みが少ないという。お菓子作りによく用いられる。

・その他の果実
・チェリー、ピーチ、アプリコット、カシス、木イチゴ、イチゴ、ブルーベリー、リンゴ、
メロン、ライチ、レモン、洋梨、バナナ、キウイ、マンゴー、グレープフルーツ、パイナップル・・・など、フルーツの数だけリキュールも存在するといわれます。

・チェリーブランデー(チェリー・マニエ、クイーン・チェリーなど)
・チェリー・ヒーリング(Cherry Heering) アルコール度25度/エキス分38%
甘みの強い大粒の生食用チェリーが原料。

・マラスキーノ
・マラスキーノ(Maraschino)アルコール度40度/エキス分21%
イタリア産マラスカ種チェリーが原料。チェリーブランデーよりも濃厚な味わいで無色透明。

・ピーチ(クレーム・ド・ペシェ、ピーチ・リキュールなど)
・ピーチ・ツリー(Peach Tree)アルコール度24度/エキス分31%
完熟のホワイトピーチとイエローピーチからエキスを抽出。フレッシュな香味。

・カシス(クレーム・ド・カシス、ダブル・カシスなど)
・クレーム・ド・カシス(Cre'me de Cassis)アルコール度20度/エキス分51%
芳醇な香り、軽い酸味とまろやかな口当たり。
「クレーム・ド・・・」と称するリキュールは、1L当り250g以上の糖分を含むが、
カシスに限っては1L当り400g以上の糖分を含まなければその表記ができない。

・フランボワーズ(木いちご)
・クレーム・ド・フランボワーズ(Cre'me de Framboises)アルコール度15度/エキス分46%
オーク樽で熟成させた艶のある色合い。フランボワーズはフランス語で木いちごのこと。
英語ではラズベリー。ルビーのような赤い色が魅力。

・メロン
・ミドリ(Midori)アルコール度23度/エキス分21%
日本生まれのメロンリキュール。静岡産のマスクメロンや、ハニーデューメロンを使用。
豊かな味わいに仕上げられている。

・ライチ(パライソ、ライチ・ドリームなど)
・ディタ(Dita)アルコール度24度/エキス分25%
フランスで、東洋をイメージして作られたリキュール。ライチの豊かな香り。
カクテルベースには欠かせない。日本以外ではSOHO(ソーホー)という商品名。

・パッションフルーツ(アリーゼ、パッシモなど)
・パッソア(Passoa)  アルコール度20度/エキス分20%
パッションフルーツが主原料。きれいなピンク色。フルーティーでトロピカルな風味。


○ナッツ/核/種子系のリキュール

・アマレット
・ディサローノ・アマレット(Disaronno Amaretto)アルコール度28度/エキス分26%
あんずの核を主原料に、17種の薬草やフルーツエキスを配合。
アマレットの元祖がこのディサローノ・アマレット。
その起源は、「1525年、イタリア・ミラノ北部にあるサローノで、画家ベルナルディーノ・ルイーニはある女性と出会い、その女性に聖母マリアの姿を重ねて、キリスト生誕のフレスコ画を完成させた。その絵を進呈された女性が、お礼にリキュールを捧げた」という伝説だそう。

・ヘーゼルナッツリキュール
・フランジェリコ(Frangelico)アルコール度24度/エキス分24%
イタリアの僧侶が300年前に作ったといわれるリキュールを復元。
野生のヘーゼルナッツを主原料に、ベリー類を加えて熟成。生クリームとの相性が良い。

・ココナッツリキュール(マリブ、ココモなど)
・マリブ(Malibu)アルコール度21度/エキス分20%
ココナッツの果肉から抽出したエキスを原料に、ラムを使用して作られる。
ココナッツの甘い香りと軽い口当たり。

・コーヒーリキュール(カルーア、ティア・マリアなど)
・カルーア(Kahlu’a)アルコール度26度/エキス分45%
メキシコ産アラビカ種のコーヒー豆を原料とし、バニラなどの香りをプラス。
コーヒーリキュールのトップブランドとしてあまりにも有名。

・カカオリキュール(ゴディバ、クレーム・ド・カカオなど)
・ゴディバ(Godiva)アルコール度26度/エキス分45%
ベルギー王室御用達として、世界的に有名なチョコレートメーカーのリキュール。

・カハナ・ロイヤル(Kahana Royal)アルコール度26度/エキス分32%
ハワイ生まれの、マカデミア・ナッツを原料としたリキュール。


○特殊系のリキュール

薬草や香草、果実などの植物原料のほかにも、生クリームや卵といった動物性成分を使ったリキュールもあります。脂肪分やタンパク質を含むクリームをアルコールとブレンドすることは困難でしたが、食品工業の技術向上により可能になったといいます。
クリーム入りのリキュールは、開封後は冷蔵保存し早めに使うようにしましょう。

・クリーム
・ベイリーズ・アイリッシュ・クリーム(Baileys Original Irish Cream)
アルコール度17度/エキス分21%
蒸留酒とクリームをブレンド。アイルランドの伝統的なウイスキーの飲み方を再現したそう。

・カプチーン・コーヒー・クリーム・リキュール(Capucine Cafe' Cre'me Liqueur)
アルコール度17度/エキス分26%
深煎りコーヒー豆のほろ苦さやコクのある味わい。

・モーツァルト・チョコレート・クリーム・リキュール(Mozart Chocolate Cre'me Liqueur)
アルコール度17度/エキス分26%
ミルクチョコレート、ヘーゼルナッツ・ヌガー、キルシュヴァッサーから生まれる。
甘い味わいはアイスクリームにかけても美味しいそう。

・卵
・ワニンクス・アドヴォカート(Warninks Advocaat)アルコール度17度/エキス分30%
ブランデーに卵黄や砂糖、バニラを加えて熟成させたリキュール。
アドヴォカートはオランダ語で「弁護士」の意味。これを飲むと弁護士のように雄弁になるそうだから。


◇リキュールで遊ぶ

リキュール自体でいえば、そうそう量を飲むタイプのお酒ではありません。
もちろん、カンパリソーダやカルーアミルクなどといったように気軽に楽しめるものですが、フルボトルが一本あると、少々多いかもしれません。入手できるのであれば、まずはハーフサイズのような小さめボトルで、いろいろな種類を揃えてみましょう。
それぞれのリキュールが持つ、甘美な香りや繊細な味わい、また大いなる個性など、ご自分の好みを見つけてください。

リキュールの種類にもよりますが、そのままオンザロックで楽しんだり、ジンやウオッカなどのスピリッツを用意してカクテルを作ってみるのももちろん、苦味やキリッとした味わいのリキュールは食前に、甘味のあるリキュールは食後にと、
使い分けるのも良いでしょう。

知人からパーティのお誘いなどがあったときも、ワインや日本酒もよいですが、ちょっと洒落て、その方のイメージカラーに似合うような、そんな色合いのリキュールを選んで持って行くのも一興です。いずれにしても、その味わい、まずはご自身でちゃんと確かめておいてくださいね。


このコラムも、いよいよ次回が最終回です。
長い間お付き合いいただき、ありがとうございました。
では、最終回「乾杯はいつも誰かと」でお会いしましょう。
     

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